副業の時代~お金だけじゃない人生100年時代の働き方
従業員の副業を認める企業が増えているようです。
先日は、高給取りでお堅い「銀行」でも兼業が認められるようになったとの記事がありました。
厚労省や民間団体などが調べたところでは、副業を認める企業は3割とも5割ともいわれており、以前よりは増えた印象があります。
一方で、実際に副業をしている人は、2017年の厚労省調査では2%ほどだったようですが、2019年の別の民間調査では10%を超えてきているようであり、まだ一部にとどまってはいますが増加しているようです。
■副業の種類
副業といっても様々なものがあると思います。
・ネットオークションでの売買とか、自分の書いたブログへの広告収入といったもの
手軽であり、すき間の時間を使って誰でもできそうですね。ただ収入は限定的かと思います(フリマで売るものがたくさんあれば別ですが)
・ブログや動画の作成によるコンテンツ販売
こちらも敷居は低そうで、多数の人が取り組んでいそうです。ただこれも競争は厳しいので、売れっ子になれない人が多いとは思います。
・趣味を商品にして販売
例えば手芸好きの方が作品を売るとか、お菓子作りが得意な人が通販でお菓子を売るといったものです。趣味と実益が兼ねられるので、腕に自信がある人にはよいですね。
・コンサルティング・翻訳・ソフトウェア作成といった専門性を生かした活動
専門性を生かしてフリーランスの活動を副業とするものです。専門性がある人には取り組みやすそうです。ただ、勤務先の仕事と競合する可能性が高いので、実際に副業として取り組めるかは微妙な面があります。
・本来の勤務先以外の勤務先で働く
勤務時間外に別の会社で働くもので、「夜のバイト」や最近流行りの「ウーバーイーツ」なども含まれると思います。
・株式やFXといった投資
これが副業に該当かは微妙ですが、ご自身では副業だと言っている人もいるようです。
■副業の目的
いろいろな調査を見ると、一番多いのは「収入の増加」のようです。
残業の削減や賃金の低下などで減った収入をカバーしたいとか、より余裕がある生活をするために収入を増やしたい、といったことですね。これはほとんどの人に共通するでしょう。
ただ、これ以外にも色々な目的があるようです。
・本業とは別のことにチャレンジしたい
・認められたい、自己実現したい
・独立するためのステップ(自分の力を試す)
・会社以外の別の世界の人とつながりたい
副業は、思うようにお金が稼げないことも少なくなく、また本業との両立に苦慮するなど、決して楽ではありません。なので、続けていくには、お金以外の動機も非常に大事だと思います。
■副業の効果
・ビジネス全体を考える癖がつくこと
まず、自分が働かないと収入が得られないものが多いので、自ら進んで考え、動くことが多くなります。横文字で言えば「オーナーシップ」をもって取り組むということです。
例えばコンテンツや商品が売れない場合に、「どうしたら売れるか」を考えるわけですが、商品の品質をいかに向上させるかや、宣伝方法、値段をいくらにするかといったいろんなことを自分自身で考えることになります。これは企業の歯車で働いている人が自分の担当している部分しか考えないのとは大きく異なります。
会社でよく「上司になったつもりで仕事しなさい」などと言われますが、それによってすぐ給料が変わるわけではないので、つい他人任せ・上司任せな部分が出がちですよね。
副業をやることでこうした「オーナーシップ」が自然と身につくことになり、よりよいビジネスパーソンになることが期待できると思います。
・自分自身のやりたいことができること
勤務先では勤務先の方針がありますから、何でも自分のしたいことができるわけではありませんが、副業であればある程度自分でやることを決められます。
大変なのは同じですが、自分でやると決めたことであれば、ストレスも少なく取り組めると思います。
■副業の留意点
・頑張りすぎない
両立しようとして働きすぎてしまうと、いくら楽しくやりがいがあっても体力的に続かないですし、過労や病気に陥る懸念もあります。ほどほど、バランスを意識したいです。
また、副業に熱を入れすぎて本業を疎かにするのはよくありません。やはり副業は「副」業であり、本業をしっかりやってきちんと給与をもらうことが重要です。
・勤務先での制約条件に注意
勤務先が副業OKの場合でも、一定の条件を課しているケースが多いと思います。
例えば、勤務先の業務と競合しないことや、勤務先で得た知識や情報を話さない・使わないといったことが典型的です。
自分の専門性を生かせそうな副業がある場合でも、その専門性が社業を通じて得ている場合は、副業にはできない場合も多そうです。
■最後に
自分の経験でも、副業をすることは、単に収入が増えるだけでなく、自分を成長させる良い機会になると思います。
特に、人生100年時代においては、一つの仕事を完遂するだけでは足りないような気もしています。
どんな副業を何のために行うかは各自各様と思いますが、何かできることを考えてみてはいかがでしょうか。
ではまた。