わっちのコンサルブログ~難しいことを簡単に

コンサルタント稼業のわっちが、経済やビジネスに関するトピックについて語り、時に問題提起します。週に1、2回の更新を目指します。

ランニングの経済効果~コロナ後の展望も考えてみた

 

 

ランニング人口が増えているようです。
ある調査によると、2018年のランニング人口は、年1回以上走 るライト層が96
4万人(人口の9.3%)、週1回以上走るコア層が550万人( 人口の5.3%)と
なっています。
2002年はこの約半分だったので、15年ほどで倍増したことに なります。
出所:笹川スポーツ財団
https://www.ssf.or.jp/thinktan k/sports_life/data/jogrun_ 9818.html
また、別の調査によると、コロナ禍で手軽にできる健康法として2 020年はさらに急増
しているようです。

実は筆者もランナーで、5年ほど前に始めましたが、今年1年でさ らに熱心に取り組
むようになりました。
今日は自分の実体験も交えて、ランニングと経済、そしてコロナが 与える影響などに
ついて考えてみます。

■ランニングの経済効果
ランニングが経済に与える影響としては、以下のような項目が挙げ られます。
<製品系>
 スポーツシューズ   より速くまたは楽に走れるシューズ
 ウェア・グッズ類   快適に走れる、あるいはおしゃれなウェア・帽子・ランニ
ングマスクなど
 ガジェット(スマートウォッチ等) 走ったタイムやコース・距離を詳細かつ簡単
に記録できる機械
 食品  長く走るための栄養ジェルや高濃度酸素水など

<サービス系>
大会・イベント開催  地方開催時の旅行・宿泊・観光や、参加者および応援者の飲
食費など

自分自身の体験ですが、2020年は熱を入れましたので、1年間 でシューズとス
マートウォッチとウェアで10万円程度は使いました。
自分は遠征はしたことがないですが、遠征する人はさらにお金を使 います。
仮に週1ランナー550万人全員が年間10万円使うとすると年間 の支出は5500億円
となります。
結構大きな市場ですね。

■ウィズコロナ時代のランニングと経済
コロナの影響で大会やイベントの開催は難しくなっており、上記の 経済効果のうち
サービス系は低迷していると思います。
もともと町興しや村興し目的で開催されていた大会も多いので、地 方にとっては大き
な打撃と思います。

一方で、各自がそれぞれの場所で走った記録を申告する「オンライ ンマラソン大会」
も増えています。
参加賞もあったりします。
自分もある地方のオンライン大会に参加したのですが、その参加賞 の干物がとっても
美味しく、その後も継続してその干物を取り寄せて食べるようにな りました。
これは、地方経済の活性化というマラソン大会の目的が実現できた 好事例だと思いま
す。
苦境の中でもいろいろ工夫の余地があるということですね。

■これからのランニング関連ビジネス
今後さらにこのビジネスを伸ばすには何が必要でしょうか?

上記の調査によると、ランナーは男性が女性の2倍以上になるそう です。
男性の方が「凝り性」あるいは「ドM」だからでしょうか(笑)
それはさておき、女性ランナーが少ないということは、それだけ未 開拓の市場が大き
いということでもあります。
女性がランニングをもっと楽しめるよう、「おしゃれでカワイイウ ェアやグッズの開
発」「日焼け止めや肌荒れ・寒さ対策などに資するケア用品」「ラ ンニング中に楽し
いコミュニケーションができるツール」などを提供できる企業が有 望かもしれませ
ん。

もちろん、男女共通のニーズもたくさんあると思います。速く長く 走れるシューズ
や、コロナ感染対策を意識したグッズなどがあれば売れるだろうと 思います。

■おわりに
いろいろランニング市場について考えてみましたが、こうしたアイ ディアは自分がラ
ンナーであるからこそ出てくる面もあると思います。
風が吹けば桶屋が儲かる」的な話ではありましたが、自分が好き なことだからこ
そ、こうした想像を膨らませられる面もあると思います。
みなさんも、ご自身が好きなテーマや趣味の領域についてこうして 考えてみると、い
ろいろアイディアが出ると思います。
そのことが新しいビジネスのチャンスになったり、株式投資で成功 する機会につなが
るといいですね。

では、また!